省エネ適合性判定 計画変更及び軽微な変更について

省エネ適合性判定に係る手続き

適合判定の通知を受けた後、省エネ計画に記載されている内容について工事の変更を行う場合、建築完了検査までに計画変更、又は、軽微な変更の書類の作成及び申請が必要になります。

建築物省エネ法上の軽微な変更とは、省令で定める変更後も省エネ基準に適合することが明らかな変更であり、具体的には以下のA~Cとなります。

 

※計画変更、または軽微な変更のルートCに該当する場合、別途審査機関に対して申請料が発生しますのでご注意下さい。

 

○ルートA 省エネ性能が向上する変更

以下に該当する変更

・建築物高さもしくは外周長の減少

・外壁、屋根もしくは外気に接する床の面積の減少

・空調負荷の軽減となる外皮性能の変更

・設備機器の効率向上・損失低下となる変更

・設備機器の制御方法等の効率向上・損失低下となる変更

・エネルギーの効率的利用を図ることのできる設備の新設、増設

 

○ルートB 一定範囲内の省エネ性能が低下する変更

省エネ基準に係る変更前の省エネ性能が省エネ基準を1割以上上回るもので、変更後の省エネ性能の低下が1割以内に収まるものとして以下に該当する変更

※変更前のBEIが0.9を超えるものは、ルートAに該当しなければルートCとなります。

・空気調和設備

外壁の平均熱貫流率について5%を超えない増加 かつ 窓の平均熱貫流率について5%を超えない増加、または、熱源機器の平均効率について10%を超えない低下

・機械換気設備

送風機の電動機出力について10%を超えない増加、または、計算対象床面積について5%を超えない増加(室用途が「駐車場」「厨房」である場合のみ)

・照明設備

単位床面積あたりの照明器具の消費電力について10%を超えない増加

・給湯設備

給湯機器の平均効率について10%を超えない低下

・太陽光発電

太陽電池アレイのシステム容量について2%を超えない減少、または、パネルの方位角について30 度を超えない変更 かつ 傾斜角について10 度を超えない変更

※太陽光の取りやめ、将来工事への変更の場合、軽微変更のルートCとなりますのでご注意下さい。

 

○ルートC 再計算によって基準適合が明らかな変更(計画の根本的な変更を除く)

再計算によって基準適合が明らかな変更で、以下に記載するような計画の根本的な変更を除く。

・建築基準法上の用途の変更

・モデル建物法を用いる場合のモデル建物の変更

・評価方法の変更(標準入力法⇔モデル建物法)

なお、上記C に該当する軽微な変更については、所管行政庁又は登録省エネ判定機関より「軽微変更該当証明書」の交付を受ける必要があり、完了検査申請時に当該「軽微変更該当証明書」とその内容が判る図書一式を併せて提出することとなります。

また、外壁や間仕切壁の位置の変更、外部建具の種類・寸法の微々たる変更も審査機関によっては、ルートCと判定されることがありますのでご注意下さい。

umeyama

umeyama

株式会社設備技研 省エネ計算担当取締役 省エネ計算に携わることで、地球温暖化対策や設計事務所様の一助となれば幸いです。

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